前章 >> [調剤報酬改定2016 情報編]
D 調剤報酬改定
平成28年度診療報酬改定の基本方針のまとめ
[診療報酬改定の基本方針]
平成27年12月7日 社会保障審議会医療保険部会・社会保障審議会医療部会
厚生労働省http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000106421.html
平成28年度診療報酬改定について
通常、診療報酬の改定は、12月初旬に社会保障審議会医療保険部会及び医療部会より基本方針が出され、中央社会保険医療協議会(以下、中医協)で審議される。その後、2月中旬に厚生労働大臣に対し診療報酬改正案が答申され、3月上旬に官報に告示。4月1日より実施される。
この中医協に出された基本方針がこれである。
今回の改定の柱を知るためには、読んでおくべきだろう。
内容は、概ねこれまでに厚生労働省が提唱してきた方向性とみてよい。
ただし、「患者のための薬局ビジョン」に基づくかかりつけ薬局・薬剤師の評価については、これまで以上の見直しが入る可能性が高いだろう。
調剤報酬に関する基本方針をまとめると、以下の6点に絞られる。
・服薬情報の一元的な把握とそれに基づく薬学的管理・指導をかかりつけ薬剤師・薬局の機能評価とする。
・かかりつけ薬剤師・薬局による薬学管理や在宅医療等への貢献度による評価の適正化。
・後発医薬品使用促進。
・残薬や重複投薬、不適切な多剤投薬・長期投薬を減らすための取組など医薬品の適正使用の推進。( 医師・薬剤師の協力による取組を進め、残薬や重複投薬、不適切な多剤投薬・長期投薬の削減を推進。)
・ 患者本位の医薬分業を実現するための調剤報酬の見直し。( 服薬情報の一元的把握とそれに基づく薬学的管理・指導が行われるよう、かかりつけ薬剤師)
・薬局の機能を評価するとともに、かかりつけ機能を発揮できていないいわゆる門前薬局の評価の適正化等を推進。
[この資料のポイント]
P.3 地域包括ケアシステム推進のための取組の強化
・ 患者の薬物療法の有効性・安全性確保のため、服薬情報の一元的な把握とそれに基づく薬学的管理・指導が行われるよう、かかりつけ薬剤師・薬局の機能を評価。
・ 医療機関間の連携、医療介護連携、栄養指導等、地域包括ケアシステムの推進のための医師、歯科医師、薬剤師、看護師等による多職種連携の取組等を強化。
P.4(3)重点的な対応が求められる医療分野を充実する視点
キ かかりつけ薬剤師・薬局による薬学管理や在宅医療等への貢献度による評価・適正化
P.5(4)効率化・適正化を通じて制度の持続可能性を高める視点
ア 後発医薬品の使用促進・価格適正化、長期収載品の評価の仕組みの検討
・ 後発医薬品の使用促進について、「経済財政運営と改革の基本方針2015」で掲げられた新たな目標の実現に向けた診療報酬上の取組について見直し。
・ 後発医薬品の価格適正化に向け、価格算定ルールを見直し。
・ 前回改定の影響を踏まえつつ、現行の長期収載品の価格引下げルールの要件の見直し。
ウ 残薬や重複投薬、不適切な多剤投薬・長期投薬を減らすための取組など医薬品の適正使用の推進
・ 医師・薬剤師の協力による取組を進め、残薬や重複投薬、不適切な多剤投薬・長期投薬の削減を推進。
エ 患者本位の医薬分業を実現するための調剤報酬の見直し
・ 服薬情報の一元的把握とそれに基づく薬学的管理・指導が行われるよう、かかりつけ薬剤師・薬局の機能を評価するとともに、かかりつけ機能を発揮できていないいわゆる門前薬局の評価の適正化等を推進。
以上
次章 >> [社会保障2]28年度診療報酬改定 審議資料(財務省)のまとめ
D 調剤報酬改定 ナビゲーション
[社会保障2]28年度診療報酬改定 審議資料(財務省)のまとめ
調剤報酬② [中央社会保険医療協議会の議事録や会議資料] 第317回 2015年12月4日(平成27年12月4日) 1 調剤報酬(その2)についてのまとめ
[患者のための薬局ビジョン]~「門前」から「かかりつけ」そして「地域」へ~のまとめ
↓ もし良かったら、この記事をシェアしていただけると嬉しいです。