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[第7章 質問・相談]
薬局のかかりつけ度が高まるにつれて、相談や質問が多くなるだろう。
門前のクリニックと連携が強化されるにつれて、相談や連絡事項が多くなる。
この章では、質問や相談を受けた場合の対応の基本パターンを紹介する。
①質問・相談の答えが即答できるかどうかを判断する。
判断がつかなければ、「即答できない」に分類する。
②即答できるケースは、すぐに解答を用意する。
③即答できないケースでは、調べる必要があることを伝え、いつまでに解答を用意すればよいかを確認する。
④もし、返答期限に解答が用意できない場合、中間報告を期限までに行う。
それまでに、解答を得るために何をしたかを報告する。
医師へ中間報告する場合、調べた書籍や資料も連絡する。
⑤資料をお渡しする場合は、出典(書籍名、文献、URLなど)を必ずわかるようにする。
※注意するべき点
患者さんからの質問で薬剤師の守備範囲を逸脱するケースがある。
例えば、「私はコレステロールが高いといわれました。食事療法を教えてください。」というもの。
この解答は、厳密には医師の範囲である。
私はこのようなケースでは、以下のように対応している。
「ご質問の正確な答えは、あなたをご診察された医師が食事療法として説明されるのが一番よいと思います。
私どもでは、一般的な考え方をご紹介いたします。次回の受診の際に、主治医にご相談くださいね。」
このように説明を行い、製薬メーカーの患者さん向け資料などを使って説明する。
薬局で特に多い質問・相談については、妥当な解答を用意し、あらかじめ医師に了解を得ておくと完璧である。
私は薬剤師になりたてのころ、患者さんからの質問に対して素直に「知りません。」と言えなかった。
実力もないのに、ちんけなプライドがそうさせたのだろう。
やがて、自分の実力不足を自覚した。
その後は、知らないことは「知りません。」、わからないことは「わかりません。」と頭を下げるようになった。
ただし、そのあとに必ずキッチリ調べて後日報告する。
患者さんが解答を急いでいた場合は、TELする。
「勉強をさせていただきました。」と最後にお礼を申し上げる。
患者さんや医師からいただいた質問と解決方法は、ノートに記録した。
同じような質問をいただいたときは、ほぼ即答できるようになった。
不思議なもので、「わかりません。」と頭を下げるようになってから、質問・相談が増えたのである。
正直な対応が信頼を増したのではないかと思っている。
質問・相談は、勉強テーマの宝庫である。
ここでは、主に対応についての説明だが、具体的な勉強方法を知りたいときは、最高の勉強システム「薬勉」を参照いただきたい。
◇まとめ◇
①質問・相談の答えが即答できるかどうかを判断する。
判断がつかなければ、「即答できない」に分類する。
②即答できるケースは、すぐに解答を用意する。
③即答できないケースでは、いつまでに解答を用意すればよいかを確認する。
④もし、返答期限に解答が用意できない場合、中間報告を期限までに行う。
それまでに、解答を得るために何をしたかを報告する。
医師へ中間報告する場合、調べた書籍や資料も連絡する。
⑤資料をお渡しする場合は、出典(書籍名、文献、URLなど)を必ずわかるようにする。
次章では、私が行っていたサービスの具体例を紹介する。
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