[第2章 わかりやすい説明が必要な理由]


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 3  コミュニケーション 

[第2章 わかりやすい説明が必要な理由]

 

 

医療専門家の教育・訓練プログラムにおいて、適切な対人関係のスキルを向上させることは、もっとも重要な目標になっている。

薬剤師の教育においても「コミュニケーション」は高位の課題である。

 

ここで1つのレポートを紹介する。

「カウンセリング、コンコーダンス、コミュニケーション」薬剤師のための革新的な教育方法(国際薬学性連盟と国際薬剤師・薬学連合 医薬情報部門)である。

これは、薬剤師の患者さんに対するカウンセリングに関するレポートである。

このレポートによると薬物治療に対するコンプライアンスは、総合的にみて約50%と推測されている。

そして、患者さんが処方されたとおりに薬を服用しない理由のひとつは、薬剤師を含む医療専門家とのコミュニケーションの欠如であると指摘している。

薬物治療を効果的にしなければならない薬剤師にとってコミュニケーションスキルは、必須のテーマなのである。

 

(参考文献)

「カウンセリング、コンコーダンス、コミュニケーション」薬剤師のための革新的な教育方法(国際薬学性連盟と国際薬剤師・薬学連合 医薬情報部門)

第1章 P.7

Blenkinsopp A,Panton R,Anderson C.(2000)Health promotion for pharmacists.Oxford,University Press.2nd Ed.

Marinker M,Shaw J.Not to be taken as directed.British Medical Journal2003;326:348-349

Adherence to long-term therapies;evidence for action 2003 Ed Sabate E,WHO 

第5章 P.30

Adherence to long-term therapies;evidence for action 2003 Ed Sabate E,WHO

 

もともと薬剤師には、患者さんに薬の説明をする法的義務がある。

(薬剤師法第二十五条の二・薬事法第九条の三)

薬剤師法および薬事法では調剤された薬剤に関する情報提供及び指導を規定している。

薬剤師は、薬剤の適正な使用のため、対面により書面を用いて必要な情報を提供し、必要な薬学的知見に基づく指導をしなければならないのだ。

 

ゆえにわかりやすい説明を考えることは、患者さんにとってもっとも重要なサービスである。

わかりやすい説明は、患者さんの病態や治療に対する理解をすすめ、正しい薬の服用を確保する。

正しく服用すれば、その薬の正しい治療効果が期待できる。

説明が丁寧でわかりやすければ、患者さんの満足度が高まり、薬局の評判も良くなる。

薬の「説明」や「指導」は薬剤師の実力の違いが出る業務である。

患者さんへの価格的なサービスは差別化できない薬局経営において、他の薬局との違いを明確にできるテーマなのだ。

問題は、「その内容をどのようにわかりやすくするか」である。

 

第3章では、「医療用語」について考察する。

 

 

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3 コミュニケーション ナビゲーション

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[第3章 医療用語]

[第4章 わかりやすくする工夫]

[第5章 高齢の患者さんへの説明]

[第6章 説明の工夫]

[第7章 非言語行動]

[第8章 コーチング]

 

 

 

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