コロナの復習④インフルエンザから学ぶこと


コロナの復習④インフルエンザから学ぶこと

新型コロナ感染症は、インフルエンザの感染者数を減少させました。

コロナの予防策がインフルエンザの予防もしたのが理由でしょう。少なくとも、コロナとインフルエンザの感染予防は基本的に共通していることがわかります。

ここでは、その逆にインフルエンザから学べることを整理してみました。

中世のイタリアでは、疾病は夜空の星から病気の原因が人の体に流れ込むと考えられていました。「インフルエンザ」は、1933年イギリスのスミスによって「流れ込む」という動詞のinfluenceから名づけられました。

インフルエンザは、秋の終わりごろから発生し、2月ごろに患者数のピークを迎えます。

日本では毎年数百万人から1千万人前後の人が感染し、死亡する人は2000~3000人にもなります。

(もちろん、流行の大小で数字は大きく変動します。)

インフルエンザウイルスは抗原変異を起こしやすく、数年ごとに変異ウイルスが生まれ、数十年に一度は新型のウイルスが世界的な流行を引き起こします。

インフルエンザウイルスは低い気温と低い湿度を好みます。

よって夏場よりも冬場、ジメジメよりも乾燥する時期に流行しやすいのですね。

冬場は、ウイルスが生き延びやすい時期であり、このときの生活環境を注意することは、コロナとインフルエンザの両方を予防するうえで大切なようです。

インフルエンザの感染経路は主に「飛沫感染」です。

コロナは当初、「接触感染」と「飛沫感染」が感染経路と考えられていたので、予防対策はコロナと重なります。インフルエンザの予防について整理します。

・外出後の手洗い、うがい

手洗いは石鹸を用いて15秒以上行うことが望ましく、清潔な布などで十分に手の水分をとるようにしましょう。

・適度な室温、湿度の保持

冬でも22~25°前後、湿度は50~60%程度を保つことが効果的とされています。

・人込みや繁華街への外出を控え、やむを得ず外出するときにはマスクの着用

・十分な休養、バランスの良い食事

もちろん、正常な免疫力を保つためです。

・咳エチケット

すでにインフルエンザにおいて、人にうつさないためのエチケットとして厚生労働省が提唱していました。

「咳・くしゃみが出たら、他の人にうつさないためにマスクをしましょう」という内容です。

マスクをもっていない場合は、ティッシュなどで口と鼻を押さえ、他の人から顔をそむけて1m以上離れるようにとなっています。

・水分補給

体の水分が不足すると、気道粘膜の表面に付着した異物や病原体を体の外に排出する繊毛運動の機能が低下します。他に、発熱や下痢などで水分が不足し、脱水症状を起こしやすくなります。

[インフルエンザに対するマスクの予防効果]

インフルエンザウイルスは、咳やくしゃみによって患者の口から飛沫して外に飛び出します。

その飛沫は、風のないところなら約1mとされています。

この予防策として 米疾患対策センター(CDC)は2007年に公開した「隔離予防策のためのガイドライン」ではインフルエンザ患者や濃厚接触者のマスクの着用を勧めてします。

(それにしては、アメリカではマスクの着用が少ないような気がしますが・・・)

案外盲点になっているのは、「マスクの接触感染に注意する」ことだと思います。

インフルエンザの飛沫感染の経路を遮断する意味でマスクは意味がありますが、問題はその運用です。

一番注意したいのは、マスクを手で触ったときです。マスクの外側は汚染されているかもしれないのに、手でマスクをはめたり、外したりしては手がウイルスに汚染されるかもしれません。

マスクを外すときは耳掛けのひもの部分をもつようにし、マスク本体を触ったときには、手を洗うか、アルコールで消毒するように心がけましょう。

ガーゼのマスクはウイルスの侵入を防ぐ効果が低いので、使い捨ての不織布マスクを勧める論文がありました。また、最強のマスクであるN95は、ウイルスを防ぐ効果は最も高いのですが、着用すると呼吸がしにくくなったり、装着する前にフィットテストが必要なことから医療従事者以外には適していないとも注意書きがありました。

マスクをするときには、鼻からあごまでしっかりとカバーし、顔とマスクの間に隙間ができないようにするのは基本ですね。

インフルエンザの予防策を見直して感じたのは、内容はコロナとほぼ同じであること。

これらの資料は過去に勉強したのですが、恥ずかしながら内容を

今後は、いろいろなことに応用できるように、一期一会の精神で勉強することにしましょう。

[出典・参考資料]

・「インフルエンザ」

愛知県薬剤師会 薬苑 第560号 平成21年1月1日 P.77-94

・インフルエンザに対するマスクの予防効果について

本田順一 日本薬剤師会雑誌 第62巻 第9号 平成22年9月1日 1177―1179

・ここが知りたい! 新型インフルエンザ7つの疑問

NIKKEI Drug Information 2009.10 P.28-33

以上