[がん疼痛緩和ケアPLUS]⑧整備しておきたい資料


[がん疼痛緩和ケアPLUS]⑧整備しておきたい資料
このコンテンツでは、薬局にそろえておきたい「疼痛緩和ケア」の資料について考察する。

結論から言うと、緩和治療薬を調剤する場合に標準装備しておきたい資料は、以下の4点である。

①がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン 2020年版 日本緩和医療学会(金原出版)
 ※閲覧のみのPDFあり

②医療用麻薬適正使用ガイダンス~がん疼痛治療における医療用麻薬の使用と管理のガイダンス~ 厚生労働省(PDF)

③薬局における麻薬管理マニュアル 厚生労働省(PDF)

④最新の疼痛緩和ケアについて書かれた書籍1~2冊

この4点が整備されていれば、疼痛緩和ケアの基本戦略、薬物療法の概要、薬局におけるオピオイドの管理はカバーできると思う。

②の資料は、以下で入手可能である。
【医療用麻薬適正使用ガイダンス~がん疼痛治療における医療用麻薬の使用と管理のガイダンス~】(PDF)
平成29年4月発行版

ホームページ「厚生労働省」
ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 健康・医療 > 医薬品・医療機器 > 薬物乱用防止に関する情報 > 医療用麻薬適正使用ガイダンス~がん疼痛治療における医療用麻薬の使用と管理のガイダンス~
https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakubuturanyou/other/iryo_tekisei_guide.html

③の資料は、以下で入手可能である。
【薬局における麻薬管理マニュアル】(PDF)
平成23年4月版
ホームページ「厚生労働省」
ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 健康・医療 > 医薬品・医療機器 > 薬物乱用防止に関する情報-医療用麻薬・向精神薬の適正管理
https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakubuturanyou/dl/mayaku_kanri_02.pdf

④は、実際の現場においては、治療・ケアをどのように考えているかを知るための本である。
緩和ケアの本は、数多く出版されており、選択肢は多い。
選ぶときに注意するのは、「緩和ケアの専門医が書いている」「処方例(臨床例)が載っている」「できるだけ新しい」の3点である。
ガイドラインで基本の型を学んだ後、実際の臨床面をカバーするのが目的である。
自分に合ったテキストを見つけてほしい。

※ご参考
私が愛読しているのは、「緩和治療薬の考え方、使い方」 森田達也(中外医学社)である。
エビデンスが豊富であり、臨床経験に基づく貴重な知見も併せ持つテキストだと思う。

薬局でそろえたおきたい疼痛緩和に関する書籍は、以上の4点である。
通常の調剤業務に関する疑問や勉強については十分だと思うが、このコンテンツを作成するにあたって、非常に参考になったサイトやガイドラインを紹介したい。
もし、標準装備の資料では解決できない問題が発生したとき、必ず役立つ情報源である。

【医療用麻薬廃棄方法推奨例一覧 令和2年9月版】
東京都で作成された医療用麻薬の廃棄方法を各品目ごとにまとめた資料。
なお、廃棄物は、廃棄物処理法、水質汚濁防止法、下水道法等により規制されている。
自治体によっては、排出基準等を別に定めている場合もあるので、廃棄にあたっては排出規制等を確認しておこう。

(PDF:75KB)
ホームページ「東京都福祉保健局」
東京都福祉保健局 > 健康・安全> 医薬品の安全 > その他医薬品等の安全> 麻薬等取扱者のページ> 医療用麻薬廃棄方法
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kenkou/iyaku/sonota/toriatsukai/haiki.files/R02haikihouhou.pdf

【緩和ケアに関するガイドライン】
日本緩和医療学会作成の緩和ケアに関する各種ガイドライン。
実は標準装備の項で紹介した①のガイドラインもここで見ることができる。
(ただし、閲覧のみ。)

ホームページ「日本緩和医療学会」
HOME>ガイドライン> がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン(2020年版)
https://www.jspm.ne.jp/guidelines/pain/2020/index.php

「がん疼痛の薬物療法」の他にも以下のガイドラインの参照が可能である。

<鎮静>
がん患者の治療抵抗性の苦痛と鎮静に関する基本的な考え方の手引き 2018年版
苦痛緩和のための鎮静に関するガイドライン(2010年版)(HTMLファイル)
苦痛緩和のための鎮静に関するガイドライン(PDFファイル/10MB)
鎮静ガイドライン教育用スライド(PPTファイル/2.31MB)

<消化器>
がん患者の消化器症状の緩和に関するガイドライン(2017年版)
がん患者の消化器症状の緩和に関するガイドライン(2011年版)(PDFファイル)

<呼吸器>
がん患者の呼吸器症状の緩和に関するガイドライン(2016年版)(PDFファイル)
がん患者の呼吸器症状の緩和に関するガイドライン(2011年版)(PDFファイル)

<輸液>
終末期がん患者の輸液療法に関するガイドライン(2013年版) (PDFファイル)
終末期がん患者に対する輸液治療のガイドライン(PDFファイル/10MB)
終末期がん患者に対する輸液治療のガイドライン構造化抄録(HTMLファイル)
輸液ガイドライン教育用スライド(PPTファイル/3.21MB)

<泌尿器>
がん患者の泌尿器症状の緩和に関するガイドライン(2016年版)(PDFファイル)
終末期がん患者の泌尿器症状対応マニュアル(PDFファイル/568KB)

<補完代替医療>
がんの補完代替療法クリニカル・エビデンス(2016年版)(PDFファイル)
がん補完代替医療ガイドライン(PDFファイル/967KB)
がん補完代替医療ガイドライン構造化抄録集(PDFファイル/724KB)

<患者・家族用ガイド>
患者さんと家族のためのがんの痛み治療ガイド

【がん情報サービス】
国立研究開発法人 国立がん研究センター がん対策情報センターが運営する、がんに関する情報を提供するサービス。
このサイトの一番のメリットは、信頼できるがん情報が系統的に整備されている点である。
がんに関するほとんどの情報は、ここで入手可能である。
サイトの内容は、「一般の方向けサイト」と「医療関係者向けサイト」に分かれている。

ホームページ「がん情報サービス」

・一般の方向けサイト http://ganjoho.jp/public/index.html
主なコンテンツ
「それぞれのがんの解説」:診断から療養まで
「診断・治療」:検査や治療、臨床試験について
「生活・療養」:食事や治療中のケア、支援制度など
「予防・検診」:がんの原因や予防について
「資料室」:冊子や資料、講演会の記録など
「がんの相談」:情報を知りたい、相談をしたい

・医療関係者向けサイト http://ganjoho.jp/med_pro/index.html
主なコンテンツ
「診療支援」
「研修・セミナー」
「多地点テレビカンファランス」
「がん相談支援」
「予防・検診」
「拠点病院連絡協議会」

・他には「がん診療拠点病院などの検索」「日本ホスピス緩和ケア協会 緩和ケア病棟入院料届出受理施設一覧(PDF)」など、施設を探す際にも役立つ情報が掲載されている。

HOME>生活・療養>緩和ケア
https://ganjoho.jp/public/support/relaxation/index.html

【緩和ケア.net】
日本緩和医療学会の緩和ケア普及啓発事業として運営されているサイト。
内容は、もちろん緩和ケアに関する情報であり、「一般の方向けの情報」と「医療関係者の方向け情報」に分けて整理されている。
私が一押しなのは、「一般の方向け情報」の中の『緩和ケアの医療費について』である。
一般病棟(入院)、緩和ケア病棟(入院)、訪問診療(通院)、高額療養費制度の4つのパターン毎に解説してあり、大変勉強になる。
http://www.kanwacare.net/expense/

ホームページ「緩和ケア.net」
 患者さん・ご家族等 一般の方向け情報 http://www.kanwacare.net/

【日本ペインクリニック学会】
在宅でがんの緩和ケアを行う場合、痛みの専門医との連携は必須であろう。
その専門医が検索できるサイトである。

ホームページ「日本ペインクリニック学会」
TOP > 専門医一覧
https://www.jspc.gr.jp/shisetsu/senmonimap.html

以上、がん疼痛緩和ケアに関連するオススメのサイトを整理した。
現場では、当然のことながら病気や薬の情報だけでは、対応できないことが多い。
法律(オピオイド関連など)、医療費、代替医療の相談など、ガイドラインだけでは答えられない問題は次々に起こってくる。
ここに紹介したサイトが、少しでもあなたのお役に立つことを祈っている。

以上